学会賞
日本中性子科学会では,「中性子科学の発展に著しく寄与した者に対して賞を授与し,その功績を讃える(細則第17条)」こととし,次の4種類の学会賞を設けています.
1. 日本中性子科学会 功績賞(1件程度)
広く我が国の中性子科学の発展に顕著な功績のあった者
2. 日本中性子科学会 学会賞(1件以内)
本会の正会員もしくはシニア会員であって、中性子科学の進歩発展に寄与し、その業績が特に顕著な者
3. 日本中性子科学会 技術賞(2件以内)
中性子科学の技術的発展に顕著な貢献を行った個人またはグループ
4. 日本中性子科学会 奨励賞(2件程度)
本会の正会員であって,中性子科学に関して優秀な研究を発表し,その年齢が当該年の4月1日において40歳に達しない者
※このうち1. 功績賞,および3. 技術賞については, 候補者は本会正会員である必要はありません.
つきましては,下記の要領で第22回の学会各賞候補者の推薦をお願いいたします.
推薦は2年間有効です(ただし,奨励賞は推薦を受けた翌年の4月1日において,年齢が40歳に達していないことが条件です).
なお,受賞者は第25回総会において表彰されます.
記
○推薦書様式:ここからダウンロード
○推薦締切日:2024年7月5日(金)必着
○推薦書と一緒に代表論文3〜5編を提出すること(コピー可).
○推薦書送付先:〒319-1116茨城県那珂郡東海村舟石川駅西3-10-11
株式会社 トータル・サポート・システム 本社内 日本中性子科学会 事務局
日本中性子科学会会長宛(「親展」とすること)
または,電子ファイルで圧縮したものを日本中性子科学会事務局(sec@jsns.org)までお送り下さい.
中性子科学の発展にとりわけ顕著な貢献が認められる個人またはグループに対して例外的に特別賞を授与します.特別賞の推薦は会長が選考委員会に推薦書を提出します.特別賞に該当する顕著な個人またはグループについても,日本中性子科学会事務局までご連絡ください.
過去の受賞者
第21回(2023年) | 学会賞 | 田中 秀数 | 中性子散乱を用いた量子スピン科学研究の推進 |
奨励賞 | Li Xiang | 小角中性子散乱による多様な星型高分子ゲルの構造解析 | |
奨励賞 | 根本 文也 | 中性子散乱による液晶性ソフトマターの構造形成に関する研究 | |
第20回(2022年) | 功績賞 | 飯泉 仁 | 我が国の創始期における中性子散乱研究と研究用原子炉JRR-3建設、並びに日米協力研究事業実現への貢献 |
学会賞 | 大竹 淑恵 | 限りなく軽量な小型中性子源ならびにインフラ非破壊計測技術の開発と普及
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奨励賞 | ゴン ウー | パルス中性⼦回折を⽤いた先進構造材料の組織制御と⼒学特性に関する研究
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第19回(2021年) | 学会賞 | 瀬戶 秀紀 | 中性子散乱のソフトマター研究への応用と発展 |
技術賞 | 細畠 拓也、山形 豊 | 中性子集光ミラーのための超平滑な曲面を有する金属基盤の開発 | |
奨励賞 | 奥平 琢也 | J-PARC における高性能 3He 中性子スピンフィルターの開発とその先導的研究 | |
奨励賞 | 眞弓 皓一 | 中性子散乱法を用いたポリロタキサンの分子構造・ダイナミクス解析 | |
第18回(2020年) | 功績賞 | 野田 幸男 | 中性子構造解析装置の発展および日本の中性子科学コミュニティ発展に対する貢献 |
学会賞 | 高原 淳 | 中性子反射率測定によるソフト界面の構造評価 | |
技術賞 | 明午 伸一郎、藤森 寛、坂元 眞一、大井 元貴 | 大強度パルス中性子発生のための陽子ビームの安定な輸送と制御技術開発 | |
技術賞 | 鳥居 周輝、及川 健一、萩原 雅人、Kwanghee Cho、神山 崇 | 世界最高分解能 TOF 型粉末中性子回折装置 SuperHRPD の開発 | |
奨励賞 | 飯田 一樹 | パルス中性子源を用いた非従来型超伝導の磁気揺らぎの研究 | |
第17回(2019年) | 功績賞 | 新井 正敏 | パルス中性子の活用に関する先駆的研究と先導的役割 |
技術賞 | 高橋 浩之、藤原 健 | 中性子フラットパネルディテクタの開発 | |
奨励賞 | 大場 洋次郎 | 中性子小角散乱法の応用による金属材料中の微細組織の研究 | |
奨励賞 | Bing Li | 中性子準弾性・非弾性散乱を用いた機能性材料の原子ダイナミクス研究 | |
奨励賞 | 那波 和宏 | 低次元またはフラストレート磁性体の物性研究 | |
第16回(2018年) | 功績賞 | 仁井田 浩二 | PHITSコードの開発とそれによる中性子実験装置遮蔽性能の高度化 |
奨励賞 | 小貫 祐介 | 微細組織制御のための中性子回折活用手法の開発 | |
奨励賞 | 川崎 卓郎 | J-PARCパルス中性子回折装置の建設・運用・高度化と先導的研究 | |
第15回(2017年) | 功績賞 | 林 眞琴 | 中性子回折法による残留応力測定技術の確立と中性子産業への貢献 |
学会賞 | 古坂 道弘 | 先導的なパルス中性子源散乱装置および測定技術の開発 | |
技術賞 | 伊藤晋一、横尾哲也、益田隆嗣、吉澤英樹、遠藤康夫、川名大地、杉浦良介、浅見俊夫、左右田稔、井深壮史、羽合孝文 | 高分解能チョッパー分光器HRCの建設と中性子ブリルアン散乱法の実装 | |
第14回(2016年) | 学会賞 | 山口 敏男 | 中性子を用いる液体や溶液の構造とダイナミクスの研究 |
技術賞 | ダイナミクス解析装置DNA建設グループ(代表:柴田 薫) | ダイナミクス解析装置のDNAの実用化 | |
奨励賞 | 左右田 稔 | 中性子散乱による磁性と誘電性の新奇関係の研究 | |
奨励賞 | 中島 多朗 | フラストレート磁性体における一軸応力効果の中性子散乱研究 | |
第13回(2015年) | 功績賞 | 池田 進 | パルス中性子源を用いた物質中水素の量子状態観測 |
学会賞 | 鬼柳 善明 | 加速器中性子線源の研究・開発 | |
技術賞 | 岩下 芳久 | 磁場によるパルス中性子の光学的制御技術の開発研究 | |
技術賞 | 服部 高典、佐野亜沙美、有馬 寛 | 超高圧中性子回折装置の建設と高温高圧下中性子回折実験の実現 | |
奨励賞 | 寺田 典樹 | 高圧力下中性子回折によるマルチフェロイクスの研究 | |
奨励賞 | 古府 麻衣子 | イオン液体の階層的構造およびダイナミクスの研究 | |
第12回(2014年) | 学会賞 | 柴山 充弘 | 中性子散乱による高分子ゲルおよびミセルの構造と変形機構に関する研究 |
技術賞 | 日野 正裕 | 中性子反射光学素子の開発とその応用 | |
奨励賞 | 中川 洋 | 中性子非干渉性散乱と分子シミュレーションによる生体分子の水和とダイナミクスの研究 | |
奨励賞 | 山田 悟史 | J-PARCにおける試料水平型中性子反射率計SOFIAの開発 | |
奨励賞 | 南部 雄亮 | 中性子散乱を用いた次元性の異なる物質からの鉄系伝導へのアプローチ | |
第11回(2013年) | 功績賞 | 海老澤 徹 | 中性子光学・装置開発 |
功績賞 | 山口 泰男 | 黎明期の偏極中性子を用いた遷移金属磁性の研究および原子炉施設の共同利用拡大とモノクロデバイス開発への貢献 | |
学会賞 | 福永 俊晴 | パルス中性子を用いたアモルファス金属の構造学的研究 | |
技術賞 | 久米 卓志 | 小角中性子散乱・レオロジーによる構造解析を利用した化粧品用ナノサイズエマルション製剤の開発 | |
技術賞 | 中島 健次、河村 聖子、中村 充孝、梶本 亮一、新井 正敏、吉田 勝彦 | パルス中性子源におけるダブルディスクチョッパー型分光器の実用化 | |
奨励賞 | 篠原 武尚 | 偏極パルス中性子を用いた磁場イメージング法の開発 | |
奨励賞 | 菊地 龍弥 | 中性子準弾性散乱に向けたモデルフリー解析法の開発とその水への応用 | |
第10回(2012年) | 功績賞 | 鈴木 謙爾 | 中性子を用いたランダム系物質の構造学的研究 |
学会賞 | 加倉井 和久 | 中性子散乱を用いた低次元および量子スピン磁性体の研究と偏極中性子利用 | |
技術賞 | 星川 晃範、石垣 徹、米村 雅雄 | iMATERIAにおける試料自動交換ロボットの開発 | |
技術賞 | 安 芳次、仲吉 一男、千代 浩司 | DAQミドルウエアの開発と中性子実験への導入 | |
奨励賞 | 貞包 浩一朗 | 中性子散乱による水/有機溶媒/塩混合溶液系の新秩序構造の解明 | |
奨励賞 | 小野寺 陽平 | 中性子散乱による超イオン伝導体の構造に関する研究 | |
特別賞 | 秋光 純 | 超伝導物質探索、偏極中性子回折法を用いた磁性体の研究と中性子科学への貢献 | |
第9回(2011年) | 功績賞 | 平川 金四郎 | 中性子散乱による軌道自由度と低次元量子磁性の先駆的研究 |
学会賞 | 片岡 幹雄 | 中性子生物物理学(中性子非弾性散乱による蛋白質動力学の研究ならびに中性子結晶構造解析によるイェロープロテインの水素結合ネットワークの性質に関する研究 | |
技術賞 | 長壁 豊隆 | 高圧力下単結晶中性子散乱実験のための技術開発と磁性研究への応用 | |
技術賞 | 梶本亮一、中村充孝、稲村泰弘、中谷健、神原理、横尾哲也、水野文夫 | チョッパー分光器における複数入射エネルギー同時測定法による高効率非弾性中性子散乱測定法の開発 | |
奨励賞 | 井上 倫太郎 | 中性子散乱による高分子薄膜の動的不均一性の解明 | |
奨励賞 | 佐藤 博隆 | パルス中性子透過法による結晶組織構造情報の定量的イメージング | |
奨励賞 | 佐野 亜沙美 | 地球深部を構成する鉱物の物性と水素結合の圧力応答 | |
第8回(2010年) | 功績賞 | 三沢 正勝 | パルス中性子を用いた液体・非晶体の構造測定技術や解析法の開発と分子性液体の構造研究 |
学会賞 | 佐藤 正俊 | 中性子散乱と超伝導・新物質科学 | |
技術賞 | パルス中性子源開発グループ | 大強度パルス中性子源の開発 | |
奨励賞 | 吉良 弘 | オンビームSpin-exchange optical pumping 型3He偏極フィルターシステムの開発 | |
感謝状 | 研究炉加速器管理部 | JRR-3の高度化と安定的利用運転 | |
第7回(2009年) | 功績賞 | 遠藤 康夫 | 中性子散乱を用いた低次元反強磁性体,金属強磁性体および酸化物超伝導体の磁気励起に関する研究 |
学会賞 | 野田 幸男 | 中性子とX線4軸回折装置を使用した構造物性研究 | |
技術賞 | 片桐 正樹 | 大強度パルス中性子実験装置用高分解能2次元検出器の開発 | |
奨励賞 | 鬼丸 孝博 | 希土類化合物における非整合多極子秩序 | |
奨励賞 | 富安 啓輔 | 中性子散乱による磁性研究ならびに評価手法の開発 | |
特別賞 | 永宮 正治 | 大強度陽子加速器研究施設の実現 | |
第6回(2008年) | 功績賞 | 國富 信彦 | 中性子散乱を用いた金属磁性体の研究および日本の中性子散乱研究草創期にその礎を築いた功績 |
学会賞 | 神木 正史 | 中性子散乱およびX線散乱によるf電子強相関電子系の研究 | |
技術賞 | 奥 隆之 | パルス中性子光学システムの開発と中性子分光法の研究-超高偏極中性子の発生と集光型超高偏極中性子小角散乱システムの完成- | |
奨励賞 | 高橋 伸明 | パルス中性子非弾性散乱装置の性能向上を目的とした装置仕様の最適化 | |
奨励賞 | 石川 卓哉 | 中性子結晶解析によるタンパク質の水素構造の研究 | |
第5回(2007年) | 学会賞 | 金谷 利治 | 中性子散乱による高分子系の高次構造形成過程とダイナミックスの解明 |
技術賞 | 武田 隆義 | 中性子スピンエコー分光器の建設と複雑液体のダイナミクス研究への応用 | |
奨励賞 | 益田 隆嗣 | 中性子三軸分光器を用いた量子スピン系の磁性研究 | |
第4回(2006年) | 功績賞 | 藤井 保彦 | 中性子,放射光に依る構造相転移の解明と,日本中性子科学会設立および中性子科学発展に対する功績 |
奨励賞 | 鬼柳 亮嗣 | 中性子とX線を相補的に使用した孤立水素結合系物質の水素結合と構造物性研究 | |
技術賞 | 鳥飼 直也 | 試料水平型のパルス中性子反射率計に関わる測定技術の確立と界面ナノサイエンスの展開 | |
第3回(2005年) | 功績賞 | 山田 安定 | 中性子散乱による固体の相転移の研究並びに長年にわたる日本中性子科学会への貢献 |
学会賞 | 山田 和芳 | 中性子散乱による銅酸化物高温超伝導体の研究 | |
技術賞 | 佐藤 節夫 | 中性子検出器エレクトロニクスシステムの開発 | |
奨励賞 | 長尾 道弘 | 中性子散乱によるマイクロエマルジョンの圧力誘起相転移の研究 | |
第2回(2004年) | 功績賞 | 渡辺 昇 | パルス中性子源の開発および中性子散乱研究 |
学会賞 | 橋本 竹治 | 高分子・ソフトマターの小角中性子散乱による研究 | |
技術賞 | 清水 裕彦 | 中性子磁気光学素子などの開発と応用 | |
奨励賞 | 北口 雅暁 | 多層膜ビーム分岐エタロンを用いた高精度冷中性子干渉法の開拓 | |
第1回(2003年) | 功績賞 | 白根 元 | 中性子散乱による物性研究、および長年にわたる日本の研究者の育成 |
学会賞 | 新村 信雄 | 中性子構造生物学関連技術開発とそれらを応用した中性子構造生物学の発展 | |
技術賞 | 皆川 宣明 | 本格的残留応力測定装置の開発と実用化 | |
奨励賞 | 大原 高志 | 中性子回折による有機固体反応の機構解明 | |